出産育児一時金は、社会保険で認められた大切な給付金です。
出産育児一時金の請求書でしっかり申請して、子育ての経済的負担を軽くしましょう。
出産育児一時金は、社会保険の法律である健康保険法の第4章第3節の「傷病手当金、埋葬料、出産育児一時金及び出産手当金の支給」や、第4節の「家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族埋葬料及び家族出産育児一時金の支給」に定められています。また、船員保険法の第三節の「出産育児一時金及出産手当金」にも定められています。
出産育児一時金は、所得税・個人住民税の医療費控除の計算に関係します。出産育児一時金などを、医療機関に実際に支払った医療費から減算するなどして、医療費控除の金額を計算します。出産育児金などを差し引いた後の金額がすべて医療費控除対象とはならない(限度額がある)ので、税務署への確認が必要です。
出産育児一時金は、社会保険の医療保険制度で規定されている給付で、出産に対して受け取ることができます。出産育児一時金は、子供一人につき35万円給付されます(追記参照)。
出産育児一時金は、社会保険である健康保険、国民健康保険、船員保険などの被保険者、または、扶養者が出産した時に申請すると受け取れる給付です。出産育児一時金は、全国健康保険協会の各都道府県支部、市町村、健康保険組合に請求書で申請すると受け取ることができます。請求できる期間は、出産の翌日から2年以内となっており、それを過ぎるともらえなくなります。
出産育児一時金を受け取るためには、出産育児一時金請求書、または、配偶者出産育児一時金請求書を記入して、提出することになります。出産育児一時金請求書の書き方や記入例は、全国健康保険協会の各都道府県支部(協会けんぽ:旧政府管掌健康保険に加入の場合)、健康保険組合(企業の健康保険組合の場合)、市町村(国民健康保険の場合)の窓口で教えてくれます。ホームページに記載されている場合もあります。
■協会けんぽ(旧政府管掌保険)
出産育児一時金支給申請書の記入例と書式がダウンロードできます。"事前"申請書(後述の「受取代理」制度で使用します)と普通の申請書がありますので、間違わないようにしましょう。
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/9,0,123.html
■国民健康保険
基本的に役所の窓口に行って、用紙をもらってその場で記入して申請することになります。窓口は、保険年金課(係)、国民健康保険課(係)などという名称が多いようです。そのときに持参するのは、次のものになります。
・国民健康保険証
・母子手帳
・印鑑
・世帯主の銀行口座がわかるもの(ゆうちょ銀行は不可)
※基本は世帯主の口座へ振り込まれます。世帯主以外の口座の場合は受領の委任が必要で、世帯主との続柄・氏名を記入します。
なお、ホームページで出産育児一時金の電子申請ができる自治体もあります。窓口、インターネットどちらで申請手続きするかに関わらず、まずは自分の住んでいる自治体の、国民健康保険関係部署で申請方法を確認しましょう。Googleなどで「○○市 出産育児一時金 申請」などと検索すると出てきます。
■会社の健康保険組合(組合健保)
健康保険組合によってやり方が異なる場合がありますので、まずは健康保険組合の窓口か、労務関係の部署に確認しましょう。
[追記1]
平成21年1月より、産科医療補償制度加入病院などで分娩した等の場合に限っては、3万円加算の38万円給付されます。産科医療補償制度の加入病院は、産科医療補償制ホームページから検索することができます。
http://www.sanka-hp.jcqhc.or.jp/search/index.php
[追記2]
政府の緊急少子化対策により、平成21年10月から23年3月までの間、暫定的に出産育児一時金が4万円引き上げられて、39万円の給付になりました。前述した、現行で38万円の給付対象となるケース(産科医療保障制度に加入している病院などでの分娩等した場合)については、平成21年10月以降は42万円の給付になります。
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出産育児一時金は通常、出産した後に出産育児一時金請求書を記入して、健康保険に申請してから受け取りますが、出産育児一時金には、受取代理という便利な制度が規定されています。この制度は、平成18年の10月から施行されています。
出産育児一時金の受取代理という制度は、通常の出産育児一時金とは違い、出産する前に必要な申請をすることによって、出産育児一時金が病院などの医療機関に直接支払われます(限度額は、前項で書いた金額になります)。
受取代理は、出産予定日の一ヶ月前から申請することが出来ます。
実際の分娩費用と出産育児一時金に差額が生じた場合、分娩費用>出産育児一時金の場合(つまり足りない)は被保険者が不足分を医療機関に支払います。逆に分娩費用<出産育児一時金(つまり余る)の場合は、余剰分は被保険者に給付されます。
出産育児一時金の受取代理を利用するメリットは、出産のときに、まとまったお金を用意しなくても済むということです。出産のときに、まとまったお金を用意する余裕が無い場合は、出産育児一時金の受取代理の制度を利用すると良いでしょう。
ただし、出産育児一時金の受取代理の制度は、対応していない医療機関や健康保険組合がありますので、前もって確認しておくことが必要になります。
■協会けんぽ
出産育児一時金事前支給申請書の記入例と書式がダウンロードできます。事前支給申請書に記入し、次の書類と共に全国健康保険協会の各都道府県支部に提出します。
・母子健康手帳のコピー(分娩予定日及び分娩者氏名が確認できる欄)
・出産予定日を証明する書類
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/9,0,123.html
■国民健康保険
大阪市を例にとって申請のモデルケースを掲載しますが、自治体によって異なる場合もありますので、自分の住んでいる自治体の窓口に問い合わせてみましょう。
1)住んでいるところの役所に行き、出産育児一時金受取代理申請書をもらってきます。このとき次のものを持参します。
・国民健康保険証
・母子手帳
2)出産予定の医療機関などから、出産育児一時金受取代理申請書の所定の欄に、受取代理の同意をもらうと共に、そのほかの必要事項も記入します。次に、以下のものと記入済の出産育児一時金受取代理申請書を持参して役所に行き、出産育児一時金支給申請書と、出産育児一時金受取代理申請書をともに提出します。
・国民健康保険証
・印鑑
・母子手帳など、出産予定日まで1か月以内であることが証明できるもの
・出産予定の医療機関等が発行した、産科医療補償制度の登録証
・世帯主の銀行口座がわかるもの
■会社の健康保険組合(組合健保)
健康保険組合によってやり方が異なる場合がありますので、まずは健康保険組合の窓口か、労務関係の部署に確認しましょう。
[追記1]
平成21年10月からは、医療保険者(全国健康保険協会、健康保険組合、など)から病院などに、出産育児一時金が直接支払われる仕組みに変更されます(直接支払制度)。
[追記2]
追記1にある平成21年10月開始の直接支払制度に、半年間の猶予期間が設けられました。これにより、10月1日から直接支払制度を導入する病院と、今までどおりの制度(妊婦が病院に一旦出産費用を支払い、後で自分で健保に請求する方法)を適用する病院と、二通りに分かれることになります。自分の出産する病院が、直接支払制度に対応しているのか、病院への確認が必要になります。
参考)厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken09/07-1.html